ハードの価格低下が情報系の教育を支えコンテンツの高騰がそれを殺す


大学への運営交付金がどんどん減っていき,地方大学を中心に基盤的な研究費がほとんどなくなっている昨今,情報系の学生の教育には金がかからないとはいえ,せめて一人一台はPCが欲しいよね,ということにはなると思う.

私物のパソコンを大学に持ち込んで研究,なんていうのは,各種機関と比べて管理がいい加減なことが予想される大学においても,なるべくなら避けたいところだ.というわけで,お金がないのにパソコンを買わなくてはという状況があちこちで生まれていると予想する.

昔ならワークステーション一台で50万円していたようなところを,今はそこそこの機能のデスクトップマシンがディスプレー付きで5万円程度で変えてしまうのだから驚き.

こんなふうにして大学教育の危機は回避されているのかな,と思う一方で,深刻なのがデジタルライブラリの高騰.
すでに様々に語られているところではあるが,状況は悪くなる一方の模様.
これでは学生に論文の探し方を教えても,探した論文を読むことができない(もっとも大半の雑誌はまだ冊子版を発行しているので,紙媒体での複写を依頼することはできるのだが)という状況になりかねない.

メディアに取り上げられたもので印象的だったのは山口大学でのシュプリンガーの購読停止だけれど(元記事はすでにアクセス不可なのではてぶとブログへのリンク),身の周りでも結構まさかと思うようなコア電子ライブラリーも期間購読中止になって行く.

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というか,とにかく自分自身が困るんですよね,とにかく.個人購読するために研究費がさらに削られてゆく…