生産的な研究室のセミナー

先週と今週,勢いのある先生の主宰するセミナーに参加させてもらった.

それで自己紹介のときに相変わらず自分の研究分野の説明がしどろもどろで,その先生に「じゃあいいや,とりあえずその分野のトップ会議*1は何?」と聞かれる.無駄がない.
確かにその国際会議で何が行われているかをながめれば,必要な情報はすべて手に入るわけで,くだらない背景知識は邪魔なだけである.

そしてセミナーでは文献紹介をしていたのだけれども,それもトップ会議から選んだ論文について,「あ,ここをこうしたらもっとうまくやれるんじゃない?」だとか,「このテクニックはこういう問題に適用しても面白いんじゃない?」などと,アイデアが次々に出てきて,それについてその場で妥当性や実現可能性まで論議する.
ああ,こういう風にしてトップ会議に通す研究が生まれて行くのかと実感する.自分のスタイルの効率の悪さがつくづく身に染み,反省する.

それにしても大学院生も活発に意見を出すし,発表する場合にはきちんと準備してきており,理解も完ぺきで素晴らしい.正直この環境が羨ましいと思った.

*1:ちなみにコンピュータサイエンス系の分野では,国際会議の予稿が論文並みの長さがあり,採択率の低い難関会議で発表することが,成果のアピールとして最も効果的であることが多い